巨人坂本勇人内野手(33)が、颯爽(さっそう)と新記録を打ち立てた。

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3回無死、広島九里の直球をひと振りで仕留めると、打球は左中間席上段へ。東京ドーム通算969安打目となる先制の3号ソロで歴代トップだった阿部作戦兼ディフェンスチーフコーチに並んだ。続く5回の第3打席の左前打で一気に単独トップに。メモリアル打を皮切りにこの回2点を加えて首位浮上に貢献し、「たくさん試合に出て、ファンの方の前で打ちたいという気持ちはありますし、それはずっと変わらないと思います、これからも」と、静かにかみしめた。

本拠地とプロ人生を歩んできた。「東京ドームの出来た年に僕が生まれたので、たぶん」と笑うように、88年生まれの“同学年”。プロ2年目の08年4月1日中日戦での右翼への二塁打から、快音を響かせてきた。その年のオフから8年間自主トレを同行し、前主将でもあった阿部コーチの大きな背中を追った。

12日のDeNA戦では球団単独4位の通算2133安打を放って“師匠”を抜き、この日はともに汗と涙を流してきた本拠地での安打数も超えた。原監督からは「私は多分、そのうちの8割5分くらいは見ているんじゃないでしょうか」と笑顔で称されたが「(阿部超えは)光栄というか、もっともっと積み上げていけるようにやっていきたいなと思います」と先だけを見据えた。“師匠”も見られなかった領域へ、足を踏み入れていく。【浜本卓也】

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