引き分けまで残り1死から、法大が劇的なサヨナラ勝ちで先勝した。慶大に今季初黒星をつけた。

4-4で迎えた9回2死満塁、9回表の守備から途中出場していた内海貴斗内野手(3年=横浜)が、慶大・橋本達弥投手(4年=長田)の初球、139キロ変化球を捉えた。高く上がった打球は左翼手の前にポトリと落ちるサヨナラ打となった。リーグ戦初安打が人生初のサヨナラ打となり「(打席が)回ってこいと思っていた。ボールは選ばずに、バットに当たるボールを振っていこうと思って、初球から振りました」と振り返った。

ベンチから駆け寄ったチームメートとがっちりと抱き合い、祝福を受けた。「みんなの見たことないような笑顔を見られて、ああいいチームだなって思いました」と満面の笑みを浮かべた。

4点差をひっくり返した。先発の篠木健太郎投手(2年=木更津総合)は3回まで被安打1の無失点に抑えたが、4回に3四死球が絡み4点を先制された。篠木は5回4失点で降板した。

1-4で迎えた6回無死一、二塁で今泉颯太内野手(3年=中京大中京)が追い込まれてから、左翼スタンドへ今季2号の同点3ラン。「感触はよかったけど、向かい風だったので入ってくれと思って走りました」と諦めない気持ちを打球に乗せた。

8回から3番手で登板し、2回を無失点に抑えた武富陸投手(3年=日大藤沢)が初勝利を挙げた。加藤重雄監督(66)は「厳しかったが、4点ならまだいけると、1点ずつ積み重ねていこうという気持ちだった。今泉のホームランは、試合中でしたがホッとしました」と話した。