これまでの3打席は3三振。完全に封じられていた主砲のバットは、最終回にどでかい放物線を描いた。

1-1同点の9回無死。西武山川穂高内野手(30)が高めの126キロカーブを捉えた。打った瞬間に、未来は確信できた。リーグトップを独走する9号の決勝ソロ。目で行方を確認した白球は、左翼席に上段まで飛んでいった。

「前に3つ三振。山岡からピッチャーは代わりましたし、ひきずらずに普通にいきました。会心だった。勝てたのが一番よかった」と納得の表情だった。直球を待ちながら、カーブにも対応。最高の場面で、最高の結果を出した。これぞ4番の一振りだった。

軽度の右太もも裏肉離れで14試合を欠場していながら、9本塁打、20打点。規定には未到達とはいえ、打率3割5分7厘と頼もしい。辻監督は「ありがたかったね~。本当に。山川が打っている時は勝っている」と感謝した。

【ニッカン式スコア】1日のオリックス-西武戦詳細スコア