国士舘大が立正大に競り勝ち、今季初勝利した。

1点勝ち越されて迎えた5回裏、1死三塁。代打・岡田大響外野手(3年=星稜)はニヤリと笑った。「積極的にいくだけ」と、真っすぐを強振。打球は右翼芝生席へ入る逆転の2ラン。大学公式戦初本塁打に、笑顔でダイヤモンドを駆け抜けた。

チャンスにはめっぽう強い。星稜中では全国軟式大会優勝。高校は星稜で19年春、夏の甲子園に出場し、3年夏には準優勝も果たした。岡田は右翼のレギュラーでスタメン出場。決勝戦の履正社戦では先制打を放つなど、勝負強さはお墨付きだ。「ああいう場面(チャンス)で打席に立つと、なんかこう血が騒ぐんです。結構緊張はしているんですが、打席に立ったら、笑顔で楽しめます」と、この日も打席では笑顔。3月のオープン戦、紅白戦でも3試合連続本塁打を放った自慢の長打力を、ここぞの場面で発揮した。

辻俊哉監督(42)は「岡田はいつも最後まで残ってバットを振っている選手」と信じて代打に起用。「大舞台も経験して、勝ち運を持っていますね」と、起用がズバリ成功し、笑顔を見せた。

チームは今季初勝利を納め、後半戦に向け勢いに乗る。岡田は「今日のように、つないで、チーム力で勝っていきたい」と意気込んだ。