巨人中田翔内野手(33)が「小技」と「大技」のコンビネーションを鮮やかに決めた。

同点の4回無死一、二塁。中田がバントの構えを見せると、場内からどよめきが起き、中日バッテリーも思わず間を置いた。

1球目はファウルも、2球目を投手前に転がし、15年目にしてプロ初の犠打を成功させた。プロ通算1521試合目で初犠打をマークした。「初めてのバントで緊張しました。成功できて良かったです。チームの勝利のために全力でプレーするだけです」。

次打者大城の二ゴロの間に三塁走者が生還。中田の犠打が勝ち越しにつながった。

1点リードの8回には真骨頂を発揮した。無死一塁、中日山本の初球148キロ直球を強振。打った瞬間の一打は左中間席中段に3号2ランを放り込んだ。

「自分のスイングで一発で捉えることが出来て良かったです。投手陣が粘っていたので何とか追加点を取ってあげたいと思っていました。最高の結果になって良かったです」

不振による2軍再調整を経て、1軍にはい上がってきた長距離砲が4月3日阪神戦以来の1発をかちこんだ。

 

▼中田翔が4回、通算6245打席目でプロ初の犠打。初犠打までに6000打席以上要したのは、73年張本勲(日拓)以来2人目。張本は8月30日近鉄戦で通算7669打席目で初犠打を記録しており、中田は史上2番目の遅い犠打だった。なお、6000打席以上で1度も犠打がなかった選手にはローズ(オリックス=7320打席)ラミレス(DeNA=7152打席)田淵(西武=6875打席)がいる。

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