中日根尾昂外野手(22)が2安打2打点で、チームの連敗を3で止める白星に貢献した。

2回、1点を先制し、なおも無死一、三塁の場面。巨人高橋の143キロ直球を捉え、今季初タイムリーとなる左前打。さらに3回1死一、三塁では、2番手戸田の147キロ直球をライトへ運び、追加点をたたき出した。今季初のマルチ安打で、1試合2適時打も昨年10月22日DeNA戦以来だ。

「1度、落ちた時よりも自分のスイングができる確率は上がっているとは思う」。今季は外野手登録となり開幕1軍に入ったが、8試合出場、打率1割4分3厘で4月21日に2軍落ち。その後、京田の不振から遊撃再コンバートに挑戦。木下、石川昂らが新型コロナウイルス感染の影響で5月10日に再昇格。1軍復帰後も右翼で出場するなど、臨時復帰の外野守備では持ち前の強肩とともに存在感を見せている。

メジャー通算100号を放ったエンゼルス大谷が1号を打ったのは18年4月4日(現地時間3日)。投打二刀流だった根尾がセンバツ決勝、智弁和歌山戦で9回2失点完投で胴上げ投手になった日と重なる。根尾は8日のウエスタン・リーグ阪神戦(甲子園)でプロ初登板。「高校の時にこんな感じでやってたな、と思い出した。フレッシュにいきたい」。取り戻した感覚とともに、根尾が逆襲のスタートに立った。【伊東大介】

▽中日立浪監督(前日は5点差から逆転負けしたが、この日は大勝で連敗が3でストップ)「昨日と同じ展開で油断はできなかった。(根尾は)チャンスでよく打ったので自信にしてもらいたい。確実に成長している」

○…カリビアン助っ人コンビが本塁打で初共演した。6回2死三塁でダヤン・ビシエド内野手が巨人桜井から4号2ランを決めると、2回に先制打を放っていたアリエル・マルティネス捕手も3号ソロで続いた。A・マルティネスは「ビシエドが打ってくれたので、続いて打ってやろうと思って、思いっきり打ちました」と笑顔。ともにサイクル安打にリーチをかける猛打賞をマークするなど、絶妙なコラボを見せつけた。

○…柳裕也投手が7回6安打2失点の好投で4勝目を挙げた。木下拓哉捕手が新型コロナ感染による離脱で4年目石橋康太捕手と初バッテリー。6回にソロ本塁打2発被弾も、8三振を奪う安定感を見せた。「今日は石橋のおかげでいい投球ができた。声かけ、ジェスチャーと一生懸命やってくれる気持ちに応えたいと感じた」と、後輩とともに手にした今季巨人戦初勝利を喜んだ。

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