ソフトバンク又吉克樹投手(31)が、沖縄凱旋(がいせん)登板で好投し、チームの2連勝に貢献した。浦添市出身の右腕は、1点リードの8回に登板。2死から那覇市出身の山川に中前打を許したが、代走熊代が飛び出して盗塁死。打者3人で仕事を終えた。ヒーローインタビューで「中学、高校と補欠だった人間が、ここでヒーローインタビューを受けるとは、10年前の自分に言っても信じられないと思う。一生の思い出に残る登板でした」と感慨深げ。18試合連続無失点で錦を飾った。

地元での登板は中日時代の15年以来、7年ぶり3度目。西原高では主に打撃投手だった右腕が、竜から鷹のユニホームを袖を通し、地元のファンに成長した姿を見せた。「みなさんの思い出の1日、2日間になればいいなと思います。いい仕事ができました。いつもと変わらないことがマウンドでできたと思います」。防御率は0・00をキープした。

これでチームは沖縄では21年から4連勝。その中心には絶対的なセットアッパーがいた。藤本監督も「コントロールがいいからね。又吉は球も速くなってきた。本当に信頼できます」と、感心しきり。首位楽天が敗れたため、2ゲーム差に接近した。「本当に2日間、ありがとうございました。これからも頑張ります。まだまだ応援よろしくお願いします!」。又吉は、ひときわ明るい声で地元のファンに深々と頭を下げた。【只松憲】

 

▽ソフトバンク・グラシアル(初回、先制の中前適時打に)「打ったのはストレート。初回からチャンスをつくってくれたので、何とか先制点をという気持ちだった。1球目からしっかり自分のスイングをすることができた」

▽ソフトバンク中村晃(5回の中前タイムリーに)「(先発の)杉山が頑張っていたので、必死に打ちました」

▽ソフトバンク藤井(2番手で登板し、今季4勝目)「自分に勝ちがついただけで、反省の多い投球でした。反省を生かして、次も頑張ります」

▽ソフトバンク杉山(先発で6回途中2安打2失点の好投)「1人1人、アウトを取ることだけを考えて投げました。集中して投げることができたと思います。でも試合の中盤で追いつかれてしまったら、点を取ってくれた野手の方にも、あとから出てくる中継ぎの方にも迷惑をかけてしまう。前回の登板と同じ失敗だと思います。しっかり反省します」

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