阪神西純矢投手(20)は5回で力尽きた。今季初の甲子園での先発マウンド。パ首位の楽天打線を相手に、自己ワーストとなる被安打8、4失点と打ち込まれて降板。「二刀流」での暴れっぷりに注目されたが、投打で本領を発揮できなかった。

「先制点を取ってもらった後に、少し慎重になりすぎて失点してしまったことが悔やまれます。序盤から高さが甘かった部分を試合の中で修正することができなかった。課題としてしっかり改善していきたいと思います」

課題としていた「1発病」に苦しんだ。試合前には「3戦で4発出ているので、そろそろなくしたい」と話していたが、1-1の同点の4回。先頭辰己に148キロ直球を左中間スタンドに運ばれ、勝ち越しを許した。5回には1死一塁から浅村に甘く入った145キロを振り抜かれ、左中間席へ2ランを被弾。悔しさの残る登板となった。

この日は2週連続で「8番」に入った。持ち前の打撃力を生かすため、前回18日ヤクルト戦では、球団では07年ボーグルソン以来、15年ぶりに「8番投手」に名を連ねた。高橋の初球を左翼席まで豪快にかっ飛ばすプロ1号2ランを記録。本職の投手でもプロ初完投と、球界全体に強烈なインパクトを残した。

直近3試合では投手を9番に戻していたが、首脳陣は20日巨人戦以来4試合ぶりに「8番投手」を採用した。打者西純として「簡単にアウトはあげないように、ちょっといやらしいことをしたりできたら」と意気込んでいた。迎えた2回2死からの打席。楽天辛島の初球137キロをファウル。2球目の外角121キロチェンジアップを振らされ、一邪飛に倒れた。ここまで出場全3試合でヒットを記録していたが、4試合目にして無安打。打率は3割に下がった。

先発陣は前日24日までクオリティースタート(投球回6回以上自責点3以下)を決めていたが、9試合連続でストップ。西純が投打で期待に応えられなかった。【古財稜明】

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