阪神は26日にも自力優勝の可能性が消滅する。「日本生命セ・パ交流戦」の楽天戦で、西純矢投手(20)が5回4失点で今季初黒星を喫した。課題の「1発病」を克服できず、痛恨の2被弾に沈んだ。昨年から続く交流戦の連勝は「7」でストップ。2戦連続サヨナラ勝ちの首位ヤクルトと11・5ゲーム差となり、窮地に立たされた。

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西純は投打で本領を発揮できなかった。今季初の甲子園での登板。パ首位の楽天打線を相手に、5回を投げ自己ワーストとなる被安打8、4失点と打ち込まれ、今季初黒星。注目の打席も1打席のみで、今季4試合目にして初めて無安打に終わった。

「(2回に)先制点を取ってもらった後に、少し慎重になりすぎて失点してしまったことが悔やまれます。序盤から高さが甘かった部分を試合の中で修正することができなかった。課題としてしっかり改善していきたいと思います」

課題だった「1発病」に苦しんだ。1点リードの3回には4連打を浴びせられあっさり同点に。4回は先頭辰己に148キロ直球を左中間スタンドに運ばれ、勝ち越しを許した。5回には1死一塁から浅村に甘く入った145キロを振り抜かれ、左中間席へ2ランを被弾。4試合で6発を浴びた右腕に矢野監督は「打たれる時は原因がやっぱりあると思う。まだ経験の浅い投手なんで、学んでいってもらいたい」と巻き返しに期待した。

打者では自身2週連続で、チームとしては4試合ぶりに「8番投手」で出場した。前回18日ヤクルト戦で球団では07年ボーグルソン以来、15年ぶりに投手として「8番」に入り、左越えの豪快なプロ1号を記録。投手でもプロ初完投と、球界全体に強烈なインパクトを残した。しかしこの日は2回2死で回ってきた打席で、一邪飛に倒れた。

昨年から続く交流戦の連勝は「7」で止まった。26日にも自力Vの可能性が消滅する。また、4失点以上の試合はこれで14戦全敗。大山のソロ1発に終わった打線の奮起がなければ、浮上のきっかけはつかめない。【古財稜明】

▼阪神は早ければ26日にも自力優勝の可能性が消滅する。条件はヤクルト○で阪神●か△。または、ヤクルト△で阪神●のときに消滅する。

○…石井が2回を無安打無失点に抑えた。8回に4番手で登板。楽天の2番小深田を三邪飛に、浅村は150キロの直球で見逃し三振を奪うなどテンポよく投げ、9回も危なげなかった。「とにかくテンポ良く投げて、攻撃に流れをもってくるという気持ちでした。1つ四球を出してしまいましたが、0点に抑えることができてよかったです」と胸をなで下ろした。

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