<日本生命セ・パ交流戦:DeNA1-3オリックス>◇2日◇横浜

冷静沈着な守護神は、珍しく興奮していた。オリックス平野佳寿投手(38)が9回に3番手で登板し、リーグトップとなる15セーブ目を挙げ、史上7人目のNPB通算200セーブを達成した。

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108つの縫い目を確認し、2本の指で強く握った。NPB史上7人目となる通算200セーブを達成したオリックス平野佳が勝負球に選んだのは、プロ生活をともに歩んできた「フォークボール」だった。

「空振りを取る球種だから、しっかり落とす。回転しないように深く握る。腕の振りは遅くなってもいいから、ガッツリ落とす。手首を返さない。スナップしないで投げるんです」

メジャー挑戦で海を渡り、決め球に磨きをかけた。21年にオリックス復帰。「田中くんは回転をかける速いスプリット。僕のは回転のないフォーク」と同じタイミングで日本球界に復帰した楽天田中将と比較し、特徴を語った。

この日、最後にDeNA4番牧からフォークで空振り三振を奪い、ゲームセット。記念球には土がつかなかった。「もし、落ちきらず空振りが取れなくてバットに当てられても、内野ゴロを打たせられる」。リスクマネジメントが、長く生きる秘訣(ひけつ)だ。【オリックス担当 真柴健】

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