ソフトバンクが今季6度目、交流戦では2度目となる完封負けを喫した。阪神西勇から6安打を放ったが無得点。鷹が虎の前に沈黙し、今季4度目の3連敗となった。藤本博史監督(58)は「完封では勝てない」と嘆くしかなかった。

5回のワンシーンが、重苦しさを表していた。0-0の2死二塁。主砲柳田が、フルカウントで西勇の外角カーブの前に見逃し三振に倒れた。柳田はバットを軽くたたきつけ、天を仰いだ。ベンチに帰る際も、2度バットを落とした。「穏やかな心」を信条とするキャプテンが、珍しく怒りをあらわに。柳田は直近5試合打点なしも、指揮官は「試合に出ながら状態を上げていくしかない。状態が悪くても1発があるから(相手は)嫌なはず」と、変わらぬ信頼を寄せた。

交流戦は1位と2差の4位に転落。楽天が負けてパ・リーグ首位陥落は免れたが、打線が気がかりだ。5月はチーム打率2割8分8厘、107得点と打ちまくったが、6月は一転、打率2割3分6厘に降下。6試合でわずか17得点と、1試合平均3点以下という貧打に苦しむ。再昇格した助っ人大砲のガルビスも不発。指揮官は「先頭バッターが出て、なんらかの形で動ければよかったけど…」と悔やんだ。

残る交流戦5試合は、阪神2試合にヤクルト3試合。7日時点の交流戦1位チームとの対戦しか残っていない。3年ぶりの勝率第1位へ、もう負けは許されない。【只松憲】

○…周東が通算100盗塁を達成した。5回1死から右前打で出塁。3番柳田の打席で二盗に成功し、今季4個目の盗塁で3桁の大台に到達。記念ボードを掲げ「たくさんの方々の支えがあってのことだと思います。チームの勝ちに貢献できるように、この数字を200、300と伸ばしていけるように頑張っていきたいです」と今後に目を向けた。

▽ソフトバンク石川(今季自身最多115球も7回2失点で2敗目)「(失点した)6回の投球は、タイムリーを打たれてしまった場面よりも先頭打者の出し方(記録は投安)に悔いが残ります。打ち取っていただけに悔しい」

▽ソフトバンク椎野(約2カ月ぶりに1軍に昇格し、2回をパーフェクト)「2軍でフォームの見直しと、しっかりトレーニングができたことが良い結果につながったと思います」

【関連記事】ソフトバンクニュース一覧