阪神がヤクルトに並び、交流戦首位に立った。「日本生命セ・パ交流戦」のソフトバンク戦で、6回に大山悠輔内野手(27)が決勝の2点適時二塁打を放った。本塁打と打点で交流戦2冠の活躍で、今季最多タイの6連勝に大きく貢献した。パ球団との対決も、残り5試合。交流戦初Vへ、このまま突っ走れ!

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またも勝利を決めたのは大山だった。0-0の6回2死二、三塁。大山はソフトバンク石川のパワーカーブをコンパクトにとらえると、遊撃手の頭上を越え、左中間を破った。「勝ってよかったなと思います。そこが一番なので」。敵地でのヒーローインタビューは先発で好投した西勇で、4日連続お立ち台とはならずとも、打のヒーローは間違いなく大山だった。

同じ失敗はしなかった。4回1死一塁での2打席目では3球すべてパワーカーブを引っかけて三ゴロ併殺打に仕留められていた。「しっかり準備して入れていますし、結果打ったのはカーブでしたけど、打点がついて、チームが勝ってよかった」と即対応した。

交流戦での飛躍が止まらない。6本塁打はトップ、打点も巨人岡本和と並んで1位タイの15打点と2冠。打率も全体3位の3割7分8厘で3冠も射程圏内の位置にある。6月に入り矢野監督から「打撃練習で中堅方向を意識しよう」とアドバイスを受けた。大山は「短期間でどうとかはないが、今やっていることは続けたい」と話すが、6月は20打数11安打、打率5割5分、5本塁打、12打点と効果が表れている。

矢野監督も「やってくれるんじゃないかなという雰囲気をすごく出していた」とたたえた。大山のバットに乗せられるようにチームは6月負けなしで、今季2度目の6連勝。リーグ戦の低迷を抜け出し、一気に波に乗った。借金は7に減り、この日交流戦首位のヤクルトが敗れたため同率で並んだ。「まだ終わっていないので、明日もしっかり頑張ります」と大山は慎重だが、初の交流戦制覇へ虎党の期待は膨らむばかりだ。あと5試合、勢いに乗って一気に優勝へ突き進む。【三宅ひとみ】

▼阪神は1日の西武戦から交流戦6連勝。同一年の交流戦では、08年6月4日楽天戦~11日西武戦、21年6月8日日本ハム戦~13日楽天戦と並び最長となった。

▼今季の交流戦はこれで9勝4敗。5試合を残し、5割以上が確定した。

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