竜は助っ投を打てない。またもガンケルを攻略できず通算4戦4敗。特に今季は相手先発が外国人の13試合のうち、9試合で敗れた。特有の手元で動く球への対応がなかなかできない。この日、高橋周が右脇腹痛、A・マルティネスが左手首痛で抹消される非常事態。だが、代役のカンフル剤の投入も実らなかった。

中日は同日、米国出身で来日2年目のルーク・ワカマツ内野手(25)と支配下契約を結んだと発表した。背番号は「96」で推定年俸は500万円。父はイチロー氏の現役時代に、マリナーズ監督を務めた日系人のドン・ワカマツ氏でその次男にあたる。190センチ、93キロの体格を誇る左打者だ。

甲子園で会見し「オールラウンドプレーヤーなので二塁、遊撃、三塁を守れる。毎日、試合に出られる選手になっていきたい」と気合十分。そして登録即、「5番三塁」で出場。新背番号のユニホームは間に合わず、育成時代の210でプレーした。

だが、ガンケルに苦戦し2打数無安打。2点を追う8回先頭では、四球出塁で反撃の機運を高めたが、後続が倒れてホロ苦いデビュー戦になった。「ちょっと緊張しました。ヒットは出なかったけど、いい打席もあったので明日また頑張ります」。三塁守備は無難にこなし、存在感は示した。

甲子園は1勝7敗。立浪監督はガンケルに抑えられた打線について「少ない球数で、8回まで投げさせてしまった」と悔やんだが、ワカマツには期待を込めた。「今日はチャンスを作った四球もあるし。まだこれから伸びしろのある選手ですよ」。日系助っ人の躍動を期待した。【伊東大介】

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