阪神がまさかの逆転負けを喫し、球団通算5500勝はお預けとなったが、大山悠輔内野手(27)が天敵アンダーソンから先制適時打を放った。

初回2死一、三塁の第1打席。アンダーソンの初球直球を振り抜き、二遊間を破る中前適時打を放った。「ツーアウトからしぶとくつないで作ったチャンスだったので、積極的に打ちにいこうと思っていました。先制点を取ることができてよかったです」。

大山に続き、2死一、二塁から糸原も右前打を放ち2点目。試合前まで対戦2試合で防御率0・00と苦戦していた右腕の出ばなをくじいた。大山は近親者の新型コロナウイルス感染で濃厚接触者と判断され、特例2022の対象選手として13日に抹消。17日にウエスタン・リーグ中日戦(鳴尾浜)で4回に代打で出場して実戦復帰し、18日に昇格した。

19日の広島戦で「5番・一塁」で1軍復帰。8回に左前打を放ち、復帰後初めてHランプをともし、復帰後2戦目で貴重な先制打と主軸の役割を果たした。矢野監督は「初回も2回もツーアウトからの得点。いい攻撃はできた」と言いつつ「そこからの(追加点)やね」とあともう一押しを課題として挙げた。【三宅ひとみ】

○…糸原が4試合連続安打となるタイムリーで存在感を示した。5番大山が先制打を放った直後の初回2死一、二塁。アンダーソンから右前適時打を放ち、序盤の主導権を握った。「先制した直後でチームの雰囲気もよかったですし、貪欲にもう1点を取りにいった結果、タイムリーになってよかった」。ただ、2点ビハインドの9回先頭では栗林に二直に仕留められ、反撃の口火を切ることができなかった。

○…島田が2試合ぶりのスタメンで意地を見せた。1点差に迫られた直後の2回2死一塁にアンダーソンから右翼へ適時二塁打。一塁走者中野が一気にホームインし広島を引き離した。2ボールからの強振に「打者有利のカウントだったので、思い切って振り抜くことができた」と納得顔。「(中野)拓夢がよく走ってくれました」と後輩をねぎらった。

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