阪神矢野燿大監督はサヨナラ打をじっと見つめていた。チームを襲ったコロナ禍の状況では「善戦」と言えるのかもしれない。「チームも戦力的に苦しい状況になっている中で(木浪)聖也がバットでも守備でもいいプレーをした。(陽川)尚将も1回いいところで打った。(山本)ヤスも帰ってきて、いいプレーしてくれた」。代替で送り出した選手たちの活躍を次々と挙げた。

試練だった。球団は中野とウィルカーソンの新型コロナウイルス陽性判定を発表した。糸井も感染疑いのため特例抹消。8日には貴重なサブの熊谷も陽性となり、この日特例抹消された。今月に入って離脱者が続出。とくに5番で打線をけん引してきた大山が不在という窮地に、全103試合に先発していた遊撃手中野も欠くことになった。矢野監督は「今は全員で補って、全員でやるしかない。そういうところをしっかり見せてくれた」。試合には敗れたが、プラス面を強調した。

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