「ハマのミスター二塁打」が勝負を決めた。DeNA牧秀悟内野手(24)が決勝の適時二塁打を放ち、チームを2位浮上に導いた。0-0の8回2死一、二塁、自身7連勝中の阪神伊藤将から値千金の一打を放った。横浜スタジアム10連勝を達成し、“三度目の正直”で、三浦監督政権下では初の貯金2に到達。首位ヤクルトに8ゲーム差に迫った。

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悪送球の間に三塁に達した牧は、エアタッチするように両手をバンバンさせ、全身で喜びを示した。0-0の8回2死一、二塁。2ストライクから、阪神伊藤将の内角高めの直球に肘をたたみながら、コマのように軸回転で左翼フェンスまではじき返した。「反応でうまく打てたし、いいところに飛んでくれた」と技ありの決勝打を振り返った。

「ハマのミスター二塁打」の本領発揮だった。約4カ月ぶりの貯金1へと導いた6日の中日戦でも、0-0の9回に決勝の適時二塁打。終盤の勝負どころで、またも二塁打で試合を決め、三浦監督政権下では初の貯金2に貢献した。昨季は58年の長嶋茂雄(巨人)を超えるリーグ新人記録の35二塁打。今季も2位の26本で、トップの阪神佐藤輝に3本差に迫った。

“二塁”の守備でも、好守で浜口をもり立てた。6回は先頭の木浪の二遊間へのゴロを捕球した後、素早い切り返しで一塁に送球。2死からは島田の中堅に抜けそうな飛球をランニングキャッチし、1イニング全てのアウトを処理した。野手の再三の堅守に、浜口から「あれのおかげです。あざっす」と感謝された。

11連勝した15年以来となる横浜スタジアム10連勝を達成し、2位に浮上。最大17・5差だった首位ヤクルトとのゲーム差を8に縮めた。「いい勝ち方ができましたし、上を目指すしかないと思うので、継続してやっていきたいです」と決意。お立ち台の締めには「明日も勝ちます!」と必勝を宣言し、スタンドを沸かせた。【久保賢吾】

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