オリックスにまた新星が登場だ。元謙太(げん・けんだい)外野手(20)が、プロ初スタメン起用に結果で応えた。9日のプロ初出場に続き「8番センター」で初先発。3点リードの4回1死三塁からプロ初安打となる右前適時打を放ち、一塁ベース上で拳を強く握った。

記念球は一塁側ベンチに戻され「今日は両親が来れていないので、会ったときに渡したい。実家がお餅屋さんなので、ぜひ食べに来てください!」とPRを忘れなかった。

岐阜県多治見で店を構える「コリアン餅エイシン」で、元は育った。「小さい頃から餅を食べて、こんなに良い体に。本当に感謝しています」と186センチ、88キロの体格で笑顔を見せた。

なかでも好物は「きなこ餅」で「工場とお店が一緒の場所にあって、一から餅をついてる。地元では結構食べにきてくれています」と白い歯を見せた。

6回にも右安打を放ち、マルチ安打を記録。中嶋監督は「(初安打に)得点圏でああいうバッティングができるのは非常に大きい。それが1本目というのが、非常に良いですよね。得点圏でしっかり食らいついていった。ああいう姿勢が良い」と評価した。背番号27は指揮官の現役時代と同じだが「(自分は)キャッチャー。(エンゼルスのマイク)トラウトで27。外野手なんでね」と、期待の若手の活躍に笑みを浮かべた。

2カード連続の勝ち越しを決め、3位に再浮上。貯金を3とし、12日からは2位ソフトバンク3連戦(ペイペイドーム)に挑む。新顔の躍動で、昨季王者がまた波に乗った。【真柴健】

◆元謙太(げん・けんだい)2002年(平14)5月17日生まれ、岐阜県出身。中京学院大中京(現中京)2年夏に投手として甲子園に出場し、4強進出に貢献。準々決勝の作新学院戦では、逆転満塁本塁打を放った。高校通算18本塁打。内外野守れる強打の野手として、20年ドラフト2位でオリックス入団。プロ入り後は外野手登録。2軍では1年目の昨季は111試合、今季は81試合出場と、経験を積んできた。186センチ、88キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸は650万円。

▽オリックス頓宮(2回に先制決勝の4号2ラン) 感触もよかったですし、先制点になってくれてよかったです!

▽オリックス杉本(4回にバックスクリーン左へ15号ソロ) 良い感覚で打つことができました!

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