巨人先発の戸郷翔征投手(22)が山あり、谷ありの投球で8回を6安打、1失点、11奪三振で11勝目を挙げた。セ・リーグ最多の123奪三振に積み上げた。

初回の先頭打者から6連続三振を奪った。テンポの速い投球で次々に空振りを奪った。連続三振中はストライク先行で3ボールにもならなかった。

■6連続奪三振から急転、無死満塁…

3回は脂汗が額を滴った。プレーボールからの連続三振プロ野球記録の「7者連続三振」がかかる3回先頭の土田に投手強襲の内野安打を許した。無死一塁から石橋に中前打、投手高橋宏には自らの犠打失策で無死満塁の大ピンチを迎えた。

■奪三振でピンチ切り抜けた

今季すでに2ケタ10勝に到達している右腕は崩れなかった。岡林を空振り三振、溝脇を投ゴロ、最後は阿部を空振り三振に仕留め、無失点でイニングをつないだ。溝脇の投ゴロの処理で右手親指付近を気にするそぶりをみせ、ベンチから桑田投手チーフコートとトレーナーがマウンドに向かったが続投。3回までに早くも8奪三振。

■セーフティースクイズで勝ち越し

4回までに早くも2ケタ10奪三振をマークした。1点リードの5回に1死三塁のピンチで投野選で一時同点とされるも、直後の攻撃で自らのセーフティースクイズで勝ち越しに成功。6回1死満塁のピンチを招きながら福田を空振り三振、土田を左飛に仕留めて切り抜けた。6回まで11奪三振。

◆プロ野球記録 試合開始からの連続奪三振記録は1956年(昭31)3月27日広島戦で阪神小山正明投手の「7」。

◆初回先頭打者からの連続奪三振 56年3月27日広島戦で小山(阪神)がマークした7者連続が最長。戸郷はあと1人で最長記録を逃した。ちなみに、初回先頭からに限らない巨人の連続奪三振記録は18年菅野ら4人がマークした7者連続が最長で、こちらもあと1人届かなかった。

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