巨人は負けなかった。だが、クライマックスシリーズ(CS)への自力進出は消滅した。

制球にやや苦しみながらも先発戸郷が8回2失点。2点を追う9回に猛攻を仕掛けて同点。3試合連続の延長戦に持ち込んだが、勝ち越せずに引き分けた。

原監督は「(戸郷は)ナイスピッチングですよ。あわよくば打線がね、もう少し彼を援護できたらなというところはありますね」と振り返った。

執念は見せた。戸郷が2点を先制された直後の9回、先頭中田と岡本和が連打。若林の中犠飛で1点を返し、吉川の中前打と大城三ゴロ後の2死一、二塁。代打中島が「いい場面だったので、なんとしても打ちたいという気持ちでいきました」と初球を仕留め、左前に同点適時打を決めた。敗戦ムードが漂う中、土壇場でつながった。

ここ3試合、計13時間12分を戦い抜いた。3連敗後、2戦連続で引き分け。CSの自力進出も消えたが、原監督は「そういうことはよくあることでね。我々は最後の最後まで、粘り強く戦うということですよ。1戦1戦。それ以外ありませんね」と次戦を見た。残り20試合。3位阪神とは4ゲーム差の5位。正念場は続く。【浜本卓也】

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