リーグ2連覇を狙う亜大のドラフト候補右腕、青山美夏人投手（4年＝横浜隼人）が無四球完投で今秋初勝利をマークした。大学通算10勝目とし、チームも勝ち点1を挙げた。

低めのツーシームを見極められ2回に1点を先制されたが、3回からは修正し、6安打9奪三振の1失点。「今日は調子がよくなかったので3回からはコースをついて、相手打者が狙っている球を観察して、うまくタイミングを外そうと意識をして投げました」。左手を早く引きすぎて体が開いていたフォームも、左手で壁を作ることを意識するようにして修正。試合中での対応力を発揮し、完投勝利につなげた。

大学野球選手権と大学日本代表で試合を重ね、観察眼を養った。「試合を重ねて、ついたと思います」。この試合でも、外の真っすぐに当てられていると感じると、内角を攻めて相手の意識をそらし、スライダー、カーブ、スプリットを交えて緩急もつけた。相手の日大・片岡昭吾監督（44）も「青山君は打者を見て投げてくる。もう少し対策をとれたらよかった」と脱帽した。

春からの成長を見せ勝利に導いた青山。頼もしいエースの投球で、亜大が2連覇へ向け好発進した。【保坂淑子】