都内の病院に入院している巨人の長嶋茂雄終身名誉監督(86)は命にかかわるような状態でないことが7日、明らかになった。球団関係者によると、6日午後に体調不良を訴え、救急車で搬送された。脳内に出血があったが早期に処置を行ったため、重篤な状態ではなく意識もあるという。詳細な病状が判明するまでには数日かかる見通しだ。

現役時代は「ミスター」の愛称で活躍し、王貞治氏との「ON」で65~73年の巨人の「V9」に貢献。引退後は指揮官としても野球界を大いに盛り上げ、日本代表監督として本番直前だった04年3月に脳梗塞を患った。今も右半身にまひが残っているが、懸命なリハビリを継続している。昨夏の東京五輪では、王氏と松井秀喜氏と開会式の聖火ランナーを務めた。

巨人戦やジャイアンツ球場にも、精力的に足を運んでいる。6月には不振で2軍調整中だった中田にジャイアンツ球場で直接指導。助言を受けた中田は7月から状態を上げた。6月3日にはロッテとの交流戦が行われる東京ドームを訪問。今後の日本球界を担うロッテ佐々木朗を激励し、握手を交わした。最近では、8月20日の巨人-阪神戦(東京ドーム)を観戦していた。