東都大学野球の東洋大を6度の日本一に導いた高橋昭雄前監督が7日、前橋市内の病院で亡くなった。74歳だった。

1948年(昭23)6月8日、埼玉県に生まれ、大宮工から東洋大へ進学。現役時代は捕手として活躍し、4年時には副将を務めた。日産自動車入りした71年秋に母校の監督の誘いを受け、翌72年2月に就任。23歳の若さから、戦国東都を戦い抜いてきた。多くのプロ野球選手を輩出し、教え子は979人に上る。

◆高橋昭雄監督の主な教え子(所属は主な球団) 松沼博久、松沼雅之(以上西武)達川光男(広島)桧山進次郎、今岡真訪、福原忍(以上阪神)清水隆行(巨人)大場翔太(ソフトバンク)ら。現役では原樹理(ヤクルト)上茶谷大河(DeNA)梅津晃大、大野奨太(以上中日)甲斐野央(ソフトバンク)中川圭太(オリックス)鈴木大地(楽天)らがいる。

▼元阪神の桧山進次郎氏(日刊スポーツ評論家) 常に学生野球とは? を追求された監督だったと思います。社会に出ても通用するように「一生懸命はだれでもする。一生懸命に努力をするんだ」と厳しく教えられました。今でも何か悩んだら「監督だったらどう対処するだろうか」と考えることにしています。まさに人生の師でした。

▼元阪神、ロッテの今岡真訪氏 高橋監督が推薦してくれたおかげでアトランタ五輪に出場することができたし、銀メダルを取れたのは最高の思い出です。面と向かってほめられたことはありません。でも本人がいないところでほめてくれる愛情を感じた監督でした。今はただただ残念です。