楽天涌井秀章投手が、復帰登板を勝利で飾った。

5月18日に右手中指骨折を負い、113日ぶりに1軍で先発。初回ソフトバンク柳田にシンカーを打たれ、先制2ランを許した。「球も上ずっていた。体もフワフワして、ちょっと操り切れていなかった」。それでも2回以降は修正し、ゼロ行進。6回3安打2失点での4勝目を「もう勝つだけだった。味方も守ってくれて点数も取ってくれて、投げていて楽しかった」とかみしめた。

プロ野球人生で初めての長期離脱だった。手術を受けリハビリ生活。同僚の塩見からは「楽しむしかない」と助言を受けた。肩を強化するなど鍛え直しての再出発のマウンドで、大きな勝利をもたらした。

チームは2連勝となり、5カードぶりにカード勝ち越しに成功した。順位は4位のままだが、2・5ゲーム差の中に上位4チームがひしめく。「3カ月ほど休みをいただいていたので、その分しっかり勝ちたいと思います」。最終盤の戦いに頼もしい右腕が帰ってきた。