BIGBOSSが来季へ向けて新戦力「先発メネズ」を発掘した。日本ハム新庄剛志監督(50)が今季途中加入のコナー・メネズ投手(27)をロッテ戦(ZOZOマリン)で来日初先発させると、5回無安打無失点の大快投。試合は敗れて連勝が3で止まったが、先発への適性を見せた助っ人左腕の新たな一面を引き出すことに成功した。

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想像以上の快投にBIGBOSSも声のトーンが上がった。来日初先発のメネズが5回まで無安打無失点。先発適性テストを実施した新庄監督も「5回2失点くらいだったらいいかなぁというイメージはありましたよ。それがノーヒットやった…おい(笑い)」と、思わずツッコミを入れたくなるほどの一発回答。「ノーヒットだったけど、5回までというイメージで。彼もテストというのは(分かっていた)。本人が一番納得しているんじゃないかな」と、振り返った。

3日楽天戦での中継ぎ登板から中4日の先発で球数は来日最多の73球。メネズは「4回までは万全だったんですけど、5回ぐらいからちょっとずつスライダーの精度だったり、その辺が少し乱れてきた」と課題を挙げたが、無理もない。来日前の4月に先発機会はあったが、「5回を投げたっていうのは本当に久しぶり」。来日後もリリーフとして投げ続けてきた。本格的な先発調整を経ずに、きっちりと先発適性を見せた助っ人に新庄監督は「次も面白そうですよ」と、次回先発も確約した。

小さいテークバックからキレのある直球とスライダーが有効的だった。けん制では2度、一塁走者を誘い出して盗塁死に。新庄監督は「余裕がある。走ってくるだろう…だろう…だろう…で、(走らなければ)ホームに投げる投球ができている」と、来日当初から評価しているからこそ、8月下旬から先発テストのタイミングを伺ってきた。。

メネズは次回先発について「聞いてなかったです」と苦笑いしながらも「肉体的にも精神的にもいい準備ができている。シーズンが終わるまでに何回か先発して、いい結果を残せれば」と意欲的。BIGBOSSの慧眼が、来季へ向けて楽しみな新戦力を発掘。メネズ本人にとっても契約延長へ幅が広がる起用となった。【木下大輔】

◆コナー・メネズ 1995年5月29日、米カリフォルニア州ホリスター生まれ。16年ドラフト14巡目でジャイアンツ入団。19年にメジャー昇格し、8試合に登板(先発3試合)し、0勝1敗。20年は7試合に登板(先発はなし)し1勝0敗。メジャー通算24試合2勝1敗、防御率3.95。今年6月に1年契約で日本ハム入団。188センチ、93キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸3000万円。

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