東大が、慶大から今季初勝利を挙げた。東大のリーグ戦勝利は、昨秋の9月26日立大戦(7-4)以来。元中日の井手峻監督(78)は「理想的な試合運びができました。(先発の)井沢がよく投げた。井沢が先発して勝利投手になることが、私の夢でした」と話した。

初回に暴投で1点を先制。1-1で迎えた5回も暴投で1点を追加し、さらに林遼平内野手(4年=甲陽学院)が右前適時打を放った。

3-2で迎えた7回2死二塁で、宮崎湧外野手(4年=開成)の二塁打でさらに1点を追加し、慶大を突き放した。宮崎は「思い切ってやろうと思っていた。(2戦目も)勝ちます!」と話した。

プロ志望届を提出した最速144キロ右腕、井沢駿介投手(4年=札幌南)が先発。序盤は制球に苦しんだが、徐々に安定し6回を被安打6の2失点、109球で試合をつくった。2年春からリーグ戦登板を重ねている井沢は、通算2勝目となった。「先週ほど調子はよくなかったけど、2回以降は打たせて取る自分の投球ができました。実力は相手が絶対に上だけど、どう自分が強気に攻めていけるかを意識していた」と明かした。

慶大戦での勝利は、エース宮台康平(現ヤクルト)が完投した17年秋季リーグの9月16日1回戦以来(5-2)10シーズンぶりとなった。

▽慶大・萩尾匡也外野手(通算7号ソロを放ったが、逆転はできず)(井沢投手に)外のカットボール、まっすぐを振らされていた。次にこれが来ると想定して、割り切って行かないと。