今季限りでの引退を発表している阪神糸井嘉男外野手(41)は20日、現役最終戦に向けて準備を整えた。

引退セレモニーが開催される21日広島戦(甲子園)はベンチスタートの予定。前日は甲子園室内練習場で1人黙々と汗を流した。マシン打撃では快音を連発。最終球を打ち終えるとバットを放り投げ、「準備完了!」と叫んだ。

練習中の動画は球団の公式インスタグラムで紹介され、偽らざる本音を明かす場面もあった。フリー打撃の直後には「めっちゃエエやろ? 練習は」と冗談めかしてニヤリ。セレモニー前日の心境を問われると、「バットを持っていたら、なんか(まだ野球を)やりたなるな。バットを見ない環境を作らないと」と苦笑いした。

チームは3連敗を喫して残り5戦。CS進出へ、いよいよ後がない状況でメモリアルゲームを迎える。「明日は打たないとダメ。大事な試合なんで。もし出させてもらえるなら、準備だけはちゃんとしとかな」。常に勝利を最優先にしてきた男はもちろん、本気モードでスタンバイする。

「明日は最後になりますが、元気な姿をお見せできたら僕は幸せです」。プロ19年間のラストダンス。最後まで「超人の流儀」を貫く。

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