ヤクルトは29日、坂口智隆外野手(38)が、今季限りで現役を引退することを発表した。

兵庫出身の坂口は神戸国際大付から02年ドラフト1巡目で近鉄入団。05年に球団再編に伴いオリックスに移籍。11年に最多安打を獲得。08年から11年まで、4年連続でゴールデングラブ賞を獲得した。15年オフに退団し、ヤクルトに加入。主に1番として打線をけん引した。近年は故障に悩まされたが、古巣オリックスを相手にした昨季日本シリーズでは、第2戦に先発出場。チームの日本一に貢献した。

「NPB最後の近鉄戦士」としても注目され、「グッチ」の愛称でファンからも愛された。今季は6月9日、オリックス戦で初出場初先発し二塁打を放つなど、23試合に出場し、打率2割6分8厘。8月上旬までコロナ禍のチームで、ベテランらしい勝負強さで存在感を示したが、高卒4年目の浜田や、ドラフト2位ルーキー丸山和の台頭もあり、出場機会は減っていった。

プロ通算20年で通算1525安打を記録。1544試合に出場。打率2割7分8厘、38本塁打、418打点の成績を残している。

◆坂口智隆(さかぐち・ともたか)1984年(昭59)7月7日、兵庫県生まれ。神戸国際大付2年のセンバツに投手で出場。02年ドラフト1巡目で近鉄入団。近鉄消滅後の05年からオリックスでプレー。11年は全イニング出場し、リーグ最多安打。08~11年ゴールデングラブ賞。15年オフに自由契約となり、ヤクルト移籍。今季推定年俸5000万円。181センチ、82キロ。右投げ左打ち。

▽ヤクルト高津監督(引退発表の坂口に)「練習態度やベンチにいる姿で後輩が影響を受けた選手。なかなかいそうでいない。若い選手もいろいろ学んだと思います。そういう意味では僕も感謝しています」

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