静岡産大が、静岡大の優勝決定を阻止した。春季リーグ新人賞投手の見目大弥(けんもく・だいや、1年=掛川東高出)が、開幕11連勝中だった王者に初黒星をつけた。9回5安打1失点、138球で完投。3-1の勝利に導いた。

「スライダーがうまく決まった。大事な試合での完投勝ちは、自信になった」。前週の日大国際関係戦(5○0)での初完封に続き、強豪チームを抑えた。「相手が強いと、いつも以上に気合が入ります」と笑顔を見せた。萩原輝久監督(58)から「緩急をつけた今日の投球は100点満点。1年生だが、よくやっている」とほめられた。

打線もルーキーの奮闘に応えた。前週までの今秋5試合でわずか1失点の静岡大・吉田哉太(かなた)投手(3年)を攻略。3回に単打4本を集中し、3得点で逆転した。3季連続優勝を狙う静岡大戦を1勝1敗で終了。次の最終週に東海大静岡に連勝すれば、逆転優勝の可能性がある。

見目は「チャレンジャーの気持ちを忘れず、全力を出し切りたい。次も勝ちます」。2003年春以来の優勝を、あきらめるわけにはいかない。【山口昌久】

◆優勝の行方 上位4チームに優勝の可能性が残った。8~9日の最終週の組み合わせは、首位静岡大対3位日大国際関係、2位静岡産大対3位東海大静岡。静岡大は2連勝すれば、無条件で優勝決定。静岡大が1勝1敗、静岡産大が2連勝なら、両チームのプレーオフ。静岡大が2連敗し、静岡産大が2連勝すると、静岡産大の逆転優勝。日大と東海大は2連勝して、プレーオフに持ち込みたい。