中日の新たな打撃コーチに就任する和田一浩氏(50=日刊スポーツ評論家)が26日、ナゴヤ球場の秋季練習を視察し、私服姿のまま指導を行った。左膝靱帯(じんたい)再建手術を受け、来夏の復帰を目指す石川昂弥内野手(21)には45分にわたって指導するなど「和田コーチ」が精力的に始動した。

立浪監督の要請を受け、8年ぶりに古巣のユニホームを着る和田氏が正式契約を前に動きだした。メイン球場でレビーラ、ガルシアのキューバコンビのスイング軌道などを確認すると、屋内練習場に場所を移し、座った状態でティー打撃を行う石川昂にマンツーマンでアドバイスを送った。

「彼の考え方を聞きながら、指導というか基本的な部分の話をしました。手の使い方を含めた体の連動性などですね。もともとある程度打てていた選手なのでそれプラス(の手助け)が出来ればと思います」と説明。7月の左膝手術から再起を目指す石川昂は、「教えていただいたことをしっかり整理して、また明日から頑張ります」と厳しいリハビリが続く中での新たな出会いに目を輝かせた。

立浪監督は「このチームの打撃コーチは大変だと思いますが、思い通りにやってもらえばいい」と全幅の信頼を寄せる。「今はいろんな理論があるが、選手が迷わないようにはしていきたい」。和田氏の気持ちは11月に予定される沖縄秋季キャンプでの本格始動に向かっていた。