今季限りで現役引退を発表している日本ハム杉谷拳士内野手(31)の現役最終打席に、侍ジャパン最年少の高橋宏斗投手(20)が、真っ向勝負で臨んだ。

2点リードの7回無死一塁、代打で登場した杉谷と対戦。投じた4球は全て直球で、うち3球は150キロ台だった。最後は149キロで詰まらせ右飛に仕留めた。対戦後は、一塁ベンチ前の杉谷に向かって一礼。場内の拍手が鳴りやむまではマウンドを下り、球界の先輩への敬意も忘れなかった。

20歳の若武者が上々の侍デビューとなった。5回から2番手で登板し3イニングを投げ、3安打2奪三振、無失点。1四球と大きく制球を乱すことはなく、最速155キロをマークするなど、大会公式球への順応もバッチリだった。

「緊張しましたが、(捕手の)森さんがうまく引っ張ってくれたおかげで無失点に抑えることができました。多くのファンの皆さんの前で投げられたことは良かったです。チームの勝利をベンチで願っています」とコメントした。

球数制限のある来年3月のWBCでは、先発からの流れを引き継ぎ、または先発が不調の場合は流れを変える役割も担う「第2先発」が重要な役割となる。

高卒2年目の今季は19試合6勝7敗、防御率2・47でブレークした右腕。規定投球回に達しなかったが、リーグ3位の134奪三振をマークした奪三振能力の高さも魅力だ。「第2先発」への適性を十分に示す49球だった。

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