トヨタ自動車(愛知)が17年以来、4大会ぶり6度目の優勝を果たした。

1点を先制されたが、3回に多木裕史外野手(32)の2点二塁打で逆転し、逢沢峻介外野手(26)も適時中前打で続いた。

3-1のまま終盤に入った。9回、3四球で得たチャンスで北村祥治内野手(28)が4安打目となる左前2点打。さらに多木の右前打、樺沢健内野手(33)の2点三塁打で5点を奪い、勝負を決めた。

今大会3度目の先発の嘉陽宗一郎投手(26)は尻上がりに調子を上げ、8回1失点の好投。140キロ台後半の直球を内外角に投げ分けた。

DeNA2位指名のエース吉野光樹(24)を欠く中、中堅右腕が大会で投手陣の中心になった。パナソニック戦で完封したルーキー松本健吾(23)や、準決勝で好投した大ベテラン佐竹功年(39)らも奮闘。強力投手陣でビッグタイトルをつかんだ。

NTT東日本は嘉陽を打ち崩せず、初優勝を逃した。

○…トヨタ自動車5年目右腕の嘉陽がMVPに輝いた。速球を正確に制球し8回1失点。3度の先発で全て好投し防御率0・79。「このチームで優勝したかった。絶対優勝と思って腕を振った。最高の投手陣だと思います」。DeNA2位指名の吉野光樹投手(24)を欠いたが新人もベテランも奮闘。5試合で4失点の強力投手陣に藤原航平監督(43)は「全投手が本当によく頑張った」とねぎらった。