新たなスタートラインに立つ。中日ドラフト4位の聖光学院(福島)山浅龍之介捕手(18)が9日、福島市内のホテルで入団交渉を行い、契約金3500万円、年俸600万円(金額は推定)で仮契約を結んだ。

交渉を終えた山浅は、緊張した面持ちで「これからは野球が仕事になる。厳しい世界なので1年1年に勝負を懸けてやっていきたい」と、プロへ羽ばたく決意をにじませた。「周りの選手たちと比較されることがあると思いますけど、自分にしかない持ち味、魅力を出してオンリーワンの捕手になりたい」と言い切った。

二塁送球タイム1秒8台の鉄砲肩に加え、勝負強い打撃が魅力。西武などでプレーした松坂大輔氏と横浜高時代にバッテリーを組み、甲子園春夏連覇を果たした担当の小山良男スカウトは、山浅を昨秋の県大会で初めて見た瞬間に、秘めた可能性を感じ取った。「(守備での)フットワーク、スッといくような(二塁への)送球。チームを勝たせることができる捕手になってくれると思います」と絶賛。山浅は「球界を代表するキャッチャー」という目標を色紙に記した。若き18歳のプロ野球人生が、いよいよ始まる。【佐藤究】

◆山浅龍之介(やまあさ・りゅうのすけ)2004年(平16)4月21日生まれ。秋田・由利本荘市出身。小2から野球を始め、小6で東北楽天ジュニア選出。中1から同リトルシニア。聖光学院では1年秋からベンチ入り。2年から正捕手。今夏甲子園4強、国体準優勝。175センチ、82キロ。右投げ左打ち。