中日柳裕也投手(28)が23日、ナゴヤ球場で来季の契約交渉に臨み、800万円アップの年俸1億800万円(金額は推定)でサインした。横浜高の先輩でもある涌井がトレードで加入、新選手会長にも就任するなど刺激十分の右腕はタイトル奪還を目標に据えた。

今季は25試合に登板して9勝11敗、防御率3・64。21年に防御率と奪三振の2冠を獲得した柳にとって納得のできる結果ではなかった。「期待していただいた活躍はできなかった。誇れる数字は何もない」と振り返ったが「ケガなく規定(投球回)を投げられたことはよかった。(来季は)タイトル争いできる数字を残せるよう頑張りたい」と前を向いた。

DeNAに移籍する京田から引き継いだ選手会長は刺激のひとつ。「先頭に立っていく立場だと思う。しっかりやっていきたい」。同期入団で入寮日は同じ新幹線で名古屋に入ったというその京田移籍には特別の感情を見せた。「個人的に寂しい気持ちはあるが、いい対戦ができるようにしたい」と気持ちを切り替えた。

また涌井加入には「横浜高校に入るきっかけのひとつが松坂さんと涌井さん(の存在)。まさかお二人とドラゴンズで一緒にできるとは」と驚いた様子も見せた。もっとも「実績がズバ抜けている。ぼくも含めて見習うところはたくさんある」と好影響を期待。「まずは涌井さんの友達づくりに貢献できれば」と笑みを浮かべた。