阪神のファン感謝デーが、3年ぶりとなる有観客で開催された。「野球シチュエーションマッチ」と題された紅白戦や「若手即興ダンスバトル」、「阪神陸上部俊足リレー」などのイベントが行われ、球場に集まったファンを楽しませた。

○…球審森木が「野球シチュエーションマッチ」を盛り上げた。自身のコンディション不良のため、球審を担当。甲高いコールが代名詞の白井審判のものまねで沸かせた。「ケガ人なので、できることと言ったらそれくらい。来年は頑張って結果を残して喜んでもらいたい」。今季2試合に先発も初勝利を逃した21年のドラフト1位右腕が、来季は主役を目指す。

○…先発した遠藤成内野手(21)が3回8失点で負け投手ながら、特別賞を手にした。高山に死球を与えた際に乱闘になり、上半身裸にさせられて盛り上げた点などが評価された。19年夏、東海大相模時代にも投げたマウンド。「やっぱり広いなと思った。ファンの皆さんに応援されてる力はすごいなと改めて思った」と、感慨深げに、3年ぶりマウンドを振り返った。

○…桐敷が「若手即興ダンスバトル」でMVPを受賞し、副賞としてスマートウオッチを獲得した。「緊張した。頭は真っ白だった」と振り返ったが、ゲストのダイアン津田の代表ギャグ「ゴイゴイスー」ポーズを交えて沸かせた。「ファン感も初めてで、ああいう声援が力になるのをあらためて感じました。まだ(プロで)初勝利できてない。投球で盛り上げたい」と、本職での活躍も誓った。

○…「阪神陸上部俊足リレー」でアンカーを務めた白組の島田が、特別賞に選出された。バトンは小幡、中野と回ってきたが、この時点でリードを許す展開。だが、紅組アンカーの高寺をまくる大激走で逆転勝利に貢献した。「抜くしかないというところでファンの方も喜んでくれたと思う」と笑顔だ。今季は快足を生かして自己最多の21盗塁。「今年の結果が最低限。もっと弾みをつけたい」。さらなる上積みを目指す。

○…伊藤将がタコ焼きパンツが勝負パンツだと暴露された。「虎トーーク!」で選手から勝負パンツの1枚がタコ焼きパンツで登板しているとタレコミが発生。ファンも爆笑した。トークの盛り上がりも評価され、ファン感謝デーの敢闘賞を受賞した。タコ焼きパンツは友人からのプレゼントで「まあ、ネタというかそういう感じではいてるだけですね。効果はよかったり悪かったりしますが、成績はいいと思います」と全開だった。

○…中野が「マジやねん! ガチやねん! ファッションコーデ対決」で熊谷、湯浅と「イケメン3銃士」で登場した。黄色のアウターがポイントのコーディネートを披露。ファンからも大きな拍手をもらった。「(ここ2年の)オンライン(ファン感)と違って、目の前で実際に名前を呼んでくれたり、いろんな声をいただいた。あらためてファンの存在が大きいなと思いました」と笑顔で振り返った。

○…大山がファン感謝デーのMVPに選出された。特別ルールで行われた「野球シチュエーションマッチ」の最終回に逆転サヨナラタイムリー。上新電機から大型テレビが贈られた。虎メダル返還式にも出席し「シーズン中にたくさん応援をもらったので、感謝の場というか、いい時間になりました。(ファンの)ありがたさをあらためて感じました」と話していた。

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