打率3割、30盗塁を達成し、来季チームを優勝に導く。日本ハム松本剛外野手(29)が2日、札幌市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、6550万円増の年俸8600万円でサインした。首位打者やベストナインのタイトル獲得など顕著な成長が評価につながったが、来季は2年連続の打率3割に加え、30盗塁を目標に掲げた。

    ◇    ◇    ◇

打率3割4分7厘でパ・リーグ首位打者に輝いた松本剛の次なる目標は、「足」での貢献だった。今季は自己最多となる21盗塁をマークしたが、「(新庄監督に)シーズン中から来季は30(個)走ってほしいと言われているので、ノルマとしてオフシーズン取り組んでいく」と語った。

今季は30試合に1番打者で出場。過去10年で通算15盗塁だったが、飛躍的に増えた。背中を押してくれたのは、新庄監督の采配。「思い切りはすごく大事。スタートを切れるか切れないかというところで(サインで)後押ししてもらった。僕の走力でも走れるなという気持ちに変わった」と手応えをつかみ、さらに来季を見据える。

もちろん打率3割を継続することも目標。「打率3割は好打者の証し。こだわりがあるので絶対に達成したい」と意気込む。首位打者、ベストナインも獲得する輝かしいシーズンを「誰も予想していなかったと思うし、僕自身も今年だめだったらクビも覚悟していた。勝負しようと思って臨んだシーズン。個人的にはその勝負には勝つことができた」と振り返った。

この日のサッカーW杯スペイン戦の歴史的勝利をニュースで知った松本剛は「やっぱり結果が全てだなと、改めて思った。僕も数字で結果を残すしかない。チームとしても結果を残したい」。目覚ましい進化を遂げた好打者が見据えるのは、優勝ペナントだ。【石井翔太】

○…野手最年長の木村文紀外野手が新球場で若々しく躍動する。100万円減の1900万円で契約更改。来季は35歳シーズンとなるが、「年齢を感じさせないようなプレーをしたい」と、目標はキャリアハイの16盗塁を更新すること。日本ハム移籍後は盗塁を決めていないが、通算53盗塁の走力への自信は衰えていない。「来年はそこもしっかりボス(新庄監督)にアピールしていきたい」と話した。

○…2年連続で50試合登板を果たした玉井大翔投手が1000万円増の年俸6800万円で契約更改した。「最低ラインの50試合をクリアできた。そこを評価していただいたのは、すごいありがたい」。ブルペンに欠かせない道産子右腕の来季の目標は「防御率は最低でも2点台、ホールドは30個」。投手陣では宮西の次に加藤、杉浦と並んで2番目の年長者となる。「できる限り若い選手にアドバイスしたい」と話した。

日本ハムニュース一覧はコチラ>>