2年目のDeNA牧秀悟は打率2割9分1厘、24本塁打、87打点を記録した。

2年連続打率3割は逃したものの、本塁打は今季も20本をクリア。プロ入り2年連続20本塁打は同期入団の佐藤輝(阪神)を含めて10人しかいない。今季は打率が8位、本塁打が4位、打点が2位。昨年に続いて打撃3冠部門すべて10傑入りし、牧に2年目のジンクスはなかった。21、22年を見ると、パ・リーグでは2年連続3冠部門10傑入りが吉田正(オリックス)と柳田(ソフトバンク)の2人いたが、セ・リーグは牧だけだ。

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普通に2年連続だけでも難しいのに、牧はプロ1年目から続けた。プロ入り2年連続で打撃3冠部門すべて10傑入りは、38年秋、39年川上(巨人)55、56年榎本(毎日)58、59年長嶋(巨人)98、99年高橋由(巨人)に次いで5人目。川上、榎本、高橋由には「10位」があり、すべて1桁順位は長嶋と牧だけだ。高橋由は3年目の打率順位が12位へ下がり、来季は長嶋以来となるプロ入り3年連続10傑入りが目標になる。

昨年は2番から7番まで6つの打順で出場したが、今季は先発4番で135試合出場。欠場が8試合あり、2年目は4番でしか出場していない。チャンスで打つのが4番の仕事。走者がいない場面での打率は昨年の3割3分6厘から3割2厘へダウンも、得点圏では昨年の3割4厘(リーグ6位)からリーグ3位の3割3分1厘へアップ。セ・リーグでプロ入り2年連続得点圏打率3割(規定打席以上)は4人目だった。得点圏で打った44安打は村上(ヤクルト)宗(オリックス)島内(楽天)の42本を上回り両リーグで今季最多。三浦監督の期待に応え、2年目の牧が4番らしい働きを見せた。【伊藤友一】