甲子園の星は今日からプロ野球選手だ。西武の新人合同自主トレが9日、埼玉・所沢の球団施設で開始。ドラフト5位山田陽翔投手(18=近江)も参加し「たくさんの関係者の方々がいる中で練習させてもらえて、気疲れももちろんあるんですけど、いい汗を流せたかなと思います」とキャッチボールなどで動いた。

朝9時前、グラウンドに一番乗り。「誰もいないところで(3位)野田と2人で軽く練習していたら、かなりの数の人がグラウンドに入ってきて」。スタッフ、報道陣総勢で優に100人以上。練習を見られるのは慣れている。「ようやくプロ野球選手として、こうやって練習ができるんだな」と始まりを喜んだ。

甲子園では3年春の準Vを含め、2年夏から3季連続で4強入り。自身がもたらした昨夏の熱気も今は昔、厳しい世界に飛び込んだ。「これからは自分の体を大事に戦っていかなきゃいけないので、そういうところはしっかりしたいです」と明日からも早出で体をプロ仕様にならしていく。ブルペン入りも焦らない。「困ってることはないです。滋賀県が恋しいくらい。いま滋賀県(の人たち)何してんのかなとは考えてました」。気の利いた言葉で存在感を見せつつ、再びの輝きへ鍛える。【金子真仁】

 

○…新人合同トレ初日は、2時間3分でグラウンド練習を終えた。気温も例年より高い12度。松井監督は「また寒い時期が来るので、そこの体の変化を感じながらやってもらいたい」とオーバーワークを警戒。「この世界は僕はいい世界だと思うし、やりがいのある世界だと思う。ライオンズの宝ですから、1人でも多く1軍の舞台で」とじっくり育成する方針をあらためて示した。

 

○…育成ドラフト4位是沢涼輔捕手(22=法大)は入寮3日目にして存在感が大きい。大学時代、送球時の握りかえが早くなく“火縄銃”と呼ばれた強肩捕手。この日は憧れの先輩柘植からも「エグいのを」と期待され、遠投気味のキャッチボールで低空ライナーを連発。自主トレに来ていたベテラン中村からも「火縄銃、いいやないか」と褒められていた。

 

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