新天地でも「熱男(あつお)」を貫く。巨人に新加入した松田宣浩内野手(39)が24日、川崎市・ジャイアンツ球場で自主トレを公開した。新人合同自主トレに交じって、ドラフト1位浅野翔吾外野手(18=高松商)らに元気を注入。チーム内での競争を歓迎し、勝利を誓った移籍元年のプロ18年目に、高らかに「熱男旋風」を宣言した。

    ◇    ◇    ◇

熱男はどこまでも熱かった。松田が自主トレを公開し、ルーキーたちに交ざってノックを受けると声を張り上げた。「元気出していこうぜぇ!」。年齢差は最大で21歳。年の離れた新人と肩を並べた同じ巨人の1年生は「元気出すか元気出さないかと言ったら、やっぱり出した方がいいと思う。2月1日から入ってユニホームを着たときに、少し浮いてやろうかなと」と堂々宣言した。

ロープウエーに観覧車。ソフトバンクでのプロ1年目の06年秋、初めてジャイアンツ球場に来たときと同じ景色が広がった。プロ18年目での新天地には「今年の目標はまずジャイアンツのために勝利に貢献する、とにかく一生懸命野球するというのが一番なんですけど、熱男旋風を巻き起こしたいなと思っています」と、満を持して乗り込んだ。

春季キャンプは中島、長野とともにS班に振り分けられ、ベテラン枠での競争が待っている。「1日1日が本当に新鮮というか、個人的には緊張感、ドキドキ感、ワクワク感を持ってやっているので、必ずいい方向に結果が出ると思います」と割って入る。出場機会を広げるため、本職の三塁だけでなく外野でも準備。体重3キロ増で打力アップし、攻撃型に仕上げた。あと9点に迫る史上48人目の通算1000打点を、勝利とともにたぐり寄せるつもりだ。

思い描く「熱男旋風」は明確だ。「ジャイアンツが勝った。そこで熱男がなぜか活躍している。去年まではおらんかったけど、1人おってなぜかチームが勝ってしまう。それが熱男旋風です」。言葉にも表情にも、熱気があふれていた。【栗田成芳】

○…松田が、WBCに臨む侍ジャパンにエールを送った。13年と17年に2大会連続で出場。前回大会では開幕戦のキューバ戦で3ランを放つなど存在感を発揮した。その経験を踏まえ「いった選手じゃないと味わえない緊張感、経験を絶対にすると思う。経験した人間としては、とにかく日本のために必死にやってほしいなと思うし、チームの編成もすごくいいと思う。オリンピック同様、WBCでも世界一とれるように、一ファンとして応援したい」と健闘を祈った。

【関連記事】巨人ニュース一覧