侍ジャパン投手コーチも兼務するロッテ吉井理人監督(57)が9日、チームの春季キャンプで実施したシート打撃(ライブBP)に初登板した佐々木朗希投手(21)について言及した。

全30球を、最初の15球は捕手の後ろから、最後の15球は離れた横から見守り、「去年の強化試合の時よりは良いボールを投げていたので順調に来ていると思う。もうちょっと変化球は思ったところに投げてほしいなと思ったんですけれど、今の時点では上々」と納得の表情で振り返った。

1球目から30球目まで、投球内容を修正しながら投げた姿をこう表現した。「バランス良く、スムーズに投げられていた」。投球フォームのことだけではない指揮官の感じたスムーズさを伝えるための、熟考した例えはこうだった。「歌を歌っていて、すごく気分よく歌っているようなのは分かるじゃないですか? そんな感じ」と独特な持論で展開した。

次は中5日で行われる15日の練習試合ヤクルト戦(午後1時開始、糸満)で佐々木朗を先発起用する見込みだ。「予定通りいけると思います。(投げたあとの)今も元気でトレーニングしているので大丈夫だと思います」。投球回数や球数に関しては「複数イニング投げてほしいですけれど、彼の機嫌次第ですね。2から3回くらい、30から45球くらいですかね」とイメージした。

対戦した打者陣に対しても「みんな積極的に振ってくれていたので良かったと思います。結果はともかく」とたたえた。会心の中前打を放った藤原恭大外野手(22)に「センター前ヒットを打っていましたけれど、ああいうので自信にしてくれたらいいなと」願う一方、フォークを完全に崩されて空振りした安田尚憲内野手(23)には「安田はまだまだです」と愛情たっぷりに厳しく言った。

朝は激しい雨が降っていたため、練習メニューの変更も可能性はあったが、練習開始時刻を過ぎたころには晴れ間も少し見え、佐々木朗の160キロも生んだシート打撃も実施出来た。「朗希が『雨よ、去れ~』って言ったら(雲が)去っていったので…」と報道陣に明かしたが、広報担当者に「そんな場面は自分は見てなかったですけどね」と突っ込まれると、「あっ、言ってなかったかあ…。晴れて良かったです」。吉井監督の気分も上々だった。【鎌田直秀】

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