WBC日本代表の日本ハム伊藤大海投手(25)が、本番に向けた“手触りチェック”を完了した。

14日、沖縄・名護キャンプでは最後となるブルペン登板。WBC使用球を3球持ち込み、それぞれのボールの感触や変化球の曲がり具合などを確認した。

「(昨秋の)強化試合で感触、縫い目の高さや幅に個体差があると感じた」と、自分に合うもの、そうでないもの、中間のものを3つ選び、計46球投げた。「嫌だなってやつが落ちる系に強いことが分かってきた。そういうボールの時に有効活用するのもあり」と新たな発見を口にした。

9日の韓国サムスンとの実戦初登板がきっかけだった。1イニング完全投球も「普段はキャッチボールからピッチングまで同じようなボールを使っているが(試合で)審判に渡されたボールが、ちょっと嫌だった」。わずかな違和感を放置せず、16日の代表合宿(宮崎)合流前に、繊細な調整作業を取り入れた。

キャンプ第3クール初日からは、WBC仕様の赤とゴールドの新グラブを使用。通常ローマ字の名前が漢字で刺しゅうされており「日本を背負って戦うという意味で、いつもと違う気持ちになれる」。指先までしっかり身支度を調え、世界一に尽力する。【永野高輔】