阪神青柳晃洋投手(29)が3月31日のDeNA戦(京セラドーム大阪)で開幕投手を務めることが10日、決まった。

先発で4回3安打無失点と好投した日本ハム戦後に、岡田監督が「そら決定でいいよ、そら分かるやんか」と明言した。「最多勝を2年(連続で)取って、一番勝ちを挙げとるわけやからな。当然投げさせたらなあかんやろな」と任命理由を明かした。

大役決定に右腕は「ずっと目指していたところ。開幕(投手)はチームの顔で先発の花形。勝たないと意味がない」と引き締めた。昨季は初の大役に指名されたが、開幕直前のコロナ感染で藤浪に譲った。「テレビで見ることしかできなかったのは本当に悔しかった。しっかりと晴らせるようにという思いでオフからやってきた」。ドラフト5位の開幕投手は、同4位の97年川尻哲郎を抜いて生え抜きで最も低い指名順の選手がつかんだ栄誉だ。

昨季チームは開幕戦でヤクルトに大逆転負けを喫し、そこから泥沼の開幕9連敗。昨シーズン終了後に各所から「開幕の試合が…」という言葉をよく耳にしたといい、身に染みて重要度を理解している。「開幕戦は大事な一戦になる。選んでもらったからには責任を持って、結果で恩返しができれば」と必勝を誓った。

この日の試合は1四球を出すなどして「あんまりよくなかった」と反省しながらも、最速146キロを記録した直球については「例年にない球速。去年のMAXで148キロとかだったので、この時期にそれだけ出力が上がったのは自分でもビックリ」と手応え十分。勝負の「3・31」へピッチを上げていく。【古財稜明】

○…青柳が春季キャンプで臨時コーチを務めた赤星氏の「盗塁企図対策」の助言を生かした。3回先頭の木村に右前打を浴び、続く清水の打席でカウント2-2から一塁走者の木村をけん制で刺してアウトを奪った。セットポジションでボールを持つ間合いを変えるなど工夫を重ね、隙を突いた。「ランナーがされてイヤだなってことを、赤星さんに言われた通りに練習していました。それが結果に出てアウトが取れたのですごいよかった」と振り返った。

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