「6番右翼」ゲット! 阪神ドラフト1位森下翔太外野手(22=中大)がチーム4冠に輝き、開幕レギュラーをつかんだ。オープン戦17試合出場で3本塁打、16安打、8打点で打率3割1分4厘。4部門でチームトップの数字を記録した。

「多少はアピールできたかな。率が残せることはひとつの強みになる」

虎のオープン戦4冠は10年鳥谷敬氏(41=日刊スポーツ評論家)以来。大先輩の背番号1を4年ぶりに引き継いだルーキーが、先人も納得の頼もしいプレーで開幕右翼をモノにした。

本人がベストと評した打席は10日、日本ハム戦の3回に左翼席へ運んだ先制&決勝2ラン。岡田監督に5275日ぶりの甲子園勝利を贈る1発だった。「甲子園で本塁打を打てたのはすごく良かった」。それでもルーキーに慢心はなし。「全試合、課題が残る打撃と守備だった。シーズンではミスをしないようにしたい」と気を引き締めた。

オープン戦最終戦となったオリックス戦は3打数無安打も、9回に遊直で沸かせた。守備ではWBCから合流した二塁中野と送球も確認した。岡田監督は森下のオープン戦を振り返り「まっすぐを狙って変化球にも対応するという能力はやっぱりある」と高評価だ。

通過点としていた「開幕1軍」をつかんだドラ1ルーキー。打順6番にも自覚の言葉を口にした。「大山さん、テルさんが警戒されている中、自分に1本が出ればチームにとってプラス。岡田監督の期待に応えられるようにしたい」。3・31へ、スキのない準備を進める。【三宅ひとみ】

○…佐藤輝がプロ3年目のオープン戦を終えた。全17試合に三塁でスタメン出場。60打数13安打、2本塁打、7打点、打率2割1分7厘だった。この日は3打数無安打も「しっかり自分のやりたいことができた。練習期間で調整して本番にいきたい」。中野、湯浅からWBCの話題は「ここからいろいろ聞きます」。世界の舞台で戦った2人の話を心待ちにしていた。

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