掛川市立桜が丘中が、準々決勝でサヨナラ負けを喫し、初の全国4強入りを逃した。ホワイトベアーズベースボールクラブ(愛知第1)に2-3。8年ぶり2度目出場のチームは、前回(2015年)に続いて全国ベスト8で大会を終えた。

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掛川桜が丘中の快進撃が止まった。強豪クラブチーム相手に互角の戦いを演じたが最終回、四球と失策が絡んで決勝点を許し惜敗。7回5四死球ながら被安打3で粘りの投球を見せた平出聖波投手(3年)は「制球が駄目だった。もう1試合勝ちたかった」と唇をかんだ。緩急を使って内野ゴロの山を築いたエースは「直球が全国でも通用したことは収穫」と先を見据えた。

敗れはしたが野手陣も攻守で持ち味を発揮した。守っては3併殺や2本のライトゴロを記録し堅守で投手をもり立てた。打っては、相手の3本を上回る7安打。中でもリードオフマン・山本心陽(こころ)内野手(3年)が4打数3安打でチームをけん引した。「チームの良さは出せたと思う。自信になりました」と前を向いた。

全国大会で3勝。県勢で唯一、8強入りした柴田伊織監督(31)は「選手は楽しんでプレーできていた。夏に向けて課題も見つかり良い経験をした」と振り返った。来月2日には全日本少年軟式野球(全軟)の地区予選が控える。主将の山口蒼一郎内野手(3年)は「今後はエンドランやバントなどの小技も含めて攻撃力を上げていきたい」と気を引き締めた。春の経験を糧に、再び全国の舞台を目指し再スタートを切った。【山口昌久】