天理大が4回に一挙5点を挙げて、大産大を突き放した。

2回表に大産大・荒木海斗(4年=福井工大福井)の左越え本塁打で先制を許したが、天理大打線がつながった4回に逆転する。

2死満塁から押し出しで同点とすると、3番下林源太(3年=天理)、4番近藤遼一(4年=八戸学院光星)、5番西村凜(4年=塔南)が3連続タイムリー。「相手が左投手であることや、選手の調子を見て入れ替えた」という藤原忠理監督(57)の打順変更が当たった。

この試合では、公式戦で昨季最終戦以来となる4番に近藤が入り、その力を発揮した。4点目のタイムリーで勝利に貢献。「4連覇中ではあるけど、新しいメンバーもいる。リーグ戦がどういうものかわかっているつもりなので、自分たちが引っ張っていく自覚」という気持ちをプレーで示した。

ベスト8入りした19年夏の甲子園では、4試合で6割超えの打撃で注目を浴びた。4年弱を経てた今の目標は、チームの優勝と自身のプロ入りだ。「今年になってどっしり感が増した。ずっとクリーンアップを任せてきた経験が生きている」と藤原監督が信頼を寄せるまでの成長は、自身の手応えにもなっている。「高校の時よりもプロになりたい思いが高まっている。チームのために打ち続けていればチャンスが出てくると思う」。天理大の5季連続優勝の先に、夢の実現を見据える。