阪神の先発西純矢投手(21)が2軍降格危機に直面した。4回途中を自己ワーストの5失点で今季2敗目。2点リードの4回、連打と四球で無死満塁のピンチを招いた。田中を二飛に打ち取るも、代打松山に左中間を破られる走者一掃の3点適時二塁打を浴び一気に逆転を許した。そのまま投手交代を告げられ、マウンドからうつむいたままベンチに下がった。

「野手の方が逆転してくれたにもかかわらず、粘ることができませんでした。先発としての仕事ができず申し訳ないです」

立ち上がりから苦しんだ。初回先頭から2連打、四球で無死満塁とされると、マクブルームに中前へのポテンヒットを浴び先制点を献上。続く西川にも左犠飛を許して2点目を失った。その裏、味方打線が3点を奪い逆転に成功。2、3回は立て直したが、4回に試合をひっくり返された。

カープ打線にリベンジを果たすことはできなかった。広島戦は5回3失点で今季初黒星を喫した6日に続き、2戦2敗。生まれ育った地元の球団相手に苦しい投球が続いた。プロ入り後セ・リーグでは広島以外の4球団から勝ち星を挙げており、セ界制覇はまたしてもお預けとなった。

3試合連続失点で防御率は5・65まで膨らんだ。岡田監督は「普通は立ち直るけどなあ。3回目やけど、ほとんどおんなじやで。立ち上がりから」と指摘。直近は先発が踏ん張り、少ない得点で勝利を重ねてきただけに「そら誰が見ても誤算やん」と語気を強めた。ファームでは左肩違和感で出遅れている伊藤将が昇格を目指しているが、西純の今後の処遇については「まだ分からへん。本人がどう思ってるかやろなあ」と話すにとどめた。先発ローテーションの一角として期待された今季。21歳の右腕が苦境に立たされた。【古財稜明】

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