皇学館大が全勝で9季連続の優勝を果たした。2位四日市大に快勝し、勝ち点4で全日程を終えた。

全日本大学選手権の東海地区代表をかけて20日の決定戦に出場する。

プロ注目の村田怜音内野手(4年=相可)が最終戦でも主役になった。

「4番一塁」で出場した196センチ、110キロの超大型の右打ちスラッガー。初回2死一塁で3ボールから打ちにいき、右中間を破る先制二塁打。これが決勝点になった。

「優勝できて、まず安心しました。今日はスイングをかけて、ほとんど1球でしっかり仕留めることができた。この春のテーマだったのでよかったと思います。でも最後の中飛は本塁打を打ちたいと思って力んでしまった。やっちゃったなという感じ。ミスショットでした」と、アーチをかけられず頭をかいた。

3回にも、左翼線を破る二塁打に敵失が絡んで走者を迎え入れた。その後は徹底マークされ、死球2個と中飛だった。

今リーグは3本塁打で終了。目標の5発には届かなかったが、1年秋から4番を務める大砲は公式戦通算19本に伸ばした。

目標は大卒でのプロ入りだ。「現時点では支配下契約は難しい」と厳しく自己評価するが、この日も9球団12人のスカウトが熱視線を送り、まだまだ評価を上げる可能性がある。地方リーグの枠を大きくはみ出すスケールは魅力だ。

皇学館大ナインは優勝を決めても通常の試合通りに整列し、喜びの輪を作らなかった。15年春に全国大学選手権に出場したのが最初で最後の全国舞台。全国への道はこれからが正念場になる。

村田は「これが通過点という気持ちでやってきたので。東海を勝って、神宮を決めてからみんなでマウンドに集まろうと言っています。自分は求めていた結果も記録も出し切れず悔しい。でも次につながったので、打って勝って、神宮でも1本打ちたいです」と意欲を燃やした。【柏原誠】