「OS砲」や! 阪神大山悠輔内野手(28)佐藤輝明内野手(24)が本塁打で共演した。2人のアーチそろい踏みは通算7度目で5連勝。アベック打点を挙げた試合は6連勝中だ。虎が誇る左右の大砲が、広島の空に放物線を描いた。

主砲の快音が流れを引き寄せた。初回2死一塁。4番大山が広島遠藤の143キロ直球を強振。左中間の2階バルコニー席まで届く3号先制2ラン。自身8試合連続安打となり、打点は3戦連続となった。「(先発の)大竹がマウンドに上がる前に、先に点をと思っていた。後ろにつなぐことを意識していましたけど、結果的にホームランになって良かった」。4月19日の同戦(甲子園)で無安打に抑えられた右腕からリベンジの1発。岡田監督も「勢いづけたよなあ。なんか打つ雰囲気があるもんなあ」と目を細めた。

5番佐藤輝も負けていない。3回2死一塁。外角高め直球を振り抜いた。高く上がった打球は左翼席へ飛び込む4号2ラン。大山の好調には「どんどん自分も積極的にいこうとなる」と相乗効果を語る。20打席ぶりの1発で4試合連続打点も記録。これで子どもの日の通算打率は3割6分4厘。子どもからの声援を「すごくうれしいです。頑張ろうと思います」と今年も力にした。

好調の主軸勢に指揮官も「そら、あの辺は得点源やからなあ」と信頼を強める。この日は今季初となる3本塁打で快勝したが、大山は「最終的に勝ったことで、それ(本塁打)が良かったとなる。最後勝ったところが大きい。チーム一丸となって戦えた結果」と地に足がついている。「OS砲」が次戦も勝利への快音を響かせる。【波部俊之介】

▼阪神は、大山と佐藤輝がアベック本塁打。2人がそろって本塁打を放つと21年6月12日楽天戦から5連勝となった。通算でも7度目で、6勝1敗と好成績だ。また、2人がそろって打点を挙げた試合では、今季5戦全勝。昨年9月23日広島戦から合わせると6連勝となった。