サイ・ヤング賞右腕が、新潟のファンに世界レベルの投球を披露する。

DeNAトレバー・バウアー投手(32)が8日、横浜スタジアムでの投手指名練習に参加。先発予定の9日の巨人戦(新潟)に向け、最終調整した。三浦監督がバウアーの先発を公表し、巨人の先発は侍ジャパンメンバーの戸郷が予想されていたため(この日予告発表)、チケットの売れ行きは伸び、大勢の観客が来場する見込み。南場オーナーも訪れる予定で、新潟で「バウアーフィーバー」が巻き起こる。

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新潟での登板を前に、バウアーは「行ったことはないですけど、明日試合で投げることが楽しみです」と心待ちにしながら、年に1回となる開催の意義と自らの使命を感じた。「野球に貢献できて、野球の発展に寄与できることは僕にとってもいいことだと思うので、たくさんのお客さんに来てもらえるといいなと思います」と熱く語った。

投球への意気込みも、バウアー流を貫いた。「いつもと同じように、全員を三振に取ってやろうという気持ちでいます」と1軍初登板前日同様に、27奪三振を宣言。来日初勝利を挙げた3日の広島戦から、中5日での先発で「中3日でも投げられるとは今でも思っていますし、中4でも中5でも中6でも経験はあるので、準備の部分で大きな影響はないです」と話した。

巨人との初対戦にも気持ちを高ぶらせた。「とても有名なチームで、伝統的なチームであることは知っています」。バウアー自身、テレビなどで試合をチェックしたWBC侍ジャパンの巨人岡本和との対戦には「いいバッターとの対戦、いいチームとの対戦はいつも楽しみなので、自分がベストを尽くして、いい結果になればいいなと思います」と意気込んだ。

20年のサイ・ヤング賞と侍ジャパンの巨人戸郷との対決に、ファンの期待も高まる。日本中が注目する一戦の中、チケットの売れ行きも好調。2万人を超える観客の来場が予想される。「お魚がおいしいとかは聞いてるんですけど、今回は時間がないかなと。一番大事なことは明日の試合に先発して、勝つこと」。巨人戦後は中4日で14日の阪神戦での先発の可能性も浮上。投げて、勝って、ファンを喜ばせる。【久保賢吾】

◆ハードオフ新潟 正式名称はHARD OFF ECOスタジアム新潟。09年に新潟県で初めて全面人工芝の野球専用スタジアムとして新潟市中央区に誕生し、球場命名権をリサイクル業のハードオフコーポレーションに売却した。収容3万人。両翼100メートル、中堅122メートル。10年にはオールスター第2戦を開催した(観衆2万8426人)。

◆バウアーの前回登板 3日広島戦(横浜)で日本の公式戦デビュー。先発で7回98球を投げ、被安打7、奪三振9、与四死球1、デビッドソンのソロ本塁打による1失点で勝利投手になった。広島の栗林は右足内転筋の張りのため1日に登録を抹消されており、登板相手に侍ジャパンメンバーがいるのは今回が初めてになる。

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