熱投にサヨナラ劇で報いたのは打撃不振に悩むソフトバンクの快足男&女房役の足とバットだった。

0-0で迎えた9回裏1死。8番周東佑京内野手(27)が四球を選んで出塁。9番甲斐の4球目に自慢の足で二盗を決めた。「(大関が)あれだけすごいピッチングをしてもらって。なかなか点が取れない状況だったんで、何とか頑張りに応えたいと思っていた」。もちろん、女房役の甲斐も気持ちは同じだった。周東の盗塁前に2度送りバントを失敗。4球目の低めのツーシームにきわどくバットを引いてスチールをアシストすると、続く5球目。150キロのツーシームをたたきつけた。二遊間に転がった打球を上川畑が捕球し損ない、中前へ転がった(記録は内野安打と失策)。周東が三塁を蹴って一気にホームへ滑り込んだ。ナインの手荒い祝福に笑みをはじけさせた甲斐は走り寄った周東に「ありがとう」と言って抱き合った。

「8、9番」の何ともしぶとい攻撃で先発大関に開幕戦以来となる2勝目をプレゼント。さらにチームを3連勝に導いた。「最後は周東の足が生きたかな。(甲斐は)バント失敗したけど、周東が走って(盗塁)、何とかバットに当てれば何かがあるということやね。今日の内野安打で分かったんじゃないかな」。藤本監督は火の国・熊本での劇勝に笑顔だった。

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