西日本勢最後のとりでだった大商大(関西6大学)が大敗した。上田大河投手(4年=大商大高)が2本塁打を浴び、ミスも重なって昨年1回戦で勝った富士大(北東北)にリベンジを許した。優勝候補の明大(東京6大学)と青学大(東都)はともに快勝で4強入り。準決勝は1日の休養をはさんで10日に行われる。

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大商大はまたも初の全国制覇に届かなかった。「いつも負けて終わりやね。負けたらしんどいね」。富山陽一監督(58)は、慣れ親しんで神宮球場の会見場で力なく笑うしかなかった。

今大会初登板の野中太陽投手(4年=太成学院大高)が、最速148キロで快調に滑り出したが右肩の張りで2回に緊急降板した。1回戦はエース上田大河(4年=大商大高)、2回戦は高太一(4年=広陵)が快投。富山監督が「4年生に神宮のきれいなマウンドを踏ませてあげたかった」と送り出したが、アクシデントによる序盤の失点で後手に回る結果になった。

3回からは上田が志願登板したが3回と5回に2被弾し、勢いを止められなかった。8回には守備のミスが連発。昨年1回戦で2-1で勝った富士大に、コールド負け寸前の屈辱だった。主将でもある上田は「強いチームが勝つ。富士大が強かっただけです。秋は公式戦無敗でここに帰ってきます。帰ってくるしかないです」と雪辱を誓った。【柏原誠】